モロッコの砂漠で

このモロッコへの旅がアジアを出る初めての旅となった。パリを経由してカサブランカへ着くと、はじめての土地で夜中にタクシーへ乗るかどうか迷ったが、長時間のフライトでとにかく体も頭も疲れていた。ジュラバと呼ばれる民族衣装を着たドライバーは、ベンツのタクシーを真っ暗な道を走らせた。

マラケシュの通りでHichamと名乗るモロッコ人に家に招待され、のこのこと付いて行くと、そこには同じ様にのこのことやってきた日本人女性が一人いて、彼女とはその後モロッコを一緒に旅することになる。家には芸術をやるモロッコ人Rachidもいて、彼の作ってくれたタジンやクスクス、パプリカなんかを使ったモロッコ料理が実に旨かった。

ワルザザードの砂漠では、インドで英語を学んだと言ってインド訛りの英語をしゃべるスペイン人のMozerと出会った。彼もグラフィティライターで、この旅は僕自身を創作の道へ誘う動機付けとして最高の旅になった。